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夫婦別姓の議論は司法でなく国会の仕事

category: 新しい記事7  

(社説)夫婦別姓 改めて議論を起こそう (1月16日 朝日新聞デジタル)
夫婦に同じ姓を名乗るよう強いる制度は憲法に違反する。そんな訴えが新たに起こされた。これまであまり言及されなかった
視点からの批判も加わり、同姓を義務づけるおかしさが改めて浮かびあがっている。原告の一人は、結婚して妻の姓を名乗る
ことになった男性の実業家だ。様々な名義の変更など改姓によって生じる手間や不利益、そして「自分らしさ」を失うような
感覚は、女性だけの問題ではない。この当たり前の事実を社会に突きつけた。注目されるのは、原告らが、外国籍の人と結婚
した場合との違いを指摘している点だ。外国人は戸籍がないため夫婦は別姓になるのが基本だが、希望すれば同じ姓を名乗る
手続きも用意されている。だが日本人同士の夫婦には同姓の道しかない。これは法律の不備で、法の下の平等などを定めた憲法
に反すると主張している。別姓に反対する人々はよく、姓が違うと家族の崩壊を招くと言う。この論法でいけば、年2万組
以上生まれる国際結婚の家庭は、相当数が「崩壊」することになる。いかに荒唐無稽な言い分か明らかではないか。提訴と
前後して、弁護士から最高裁判事に就任した宮崎裕子さんが、今後も旧姓を使い続ける考えを明らかにしたことも関心を集めた。
昨年から判決文や起訴状などへの記載が認められるようになったのを受けたものだ。旧姓使用の拡大は「女性活躍」をうたう
政府の方針で、各省庁でも取り組みが進む。それ自体に異論はないが、考えれば奇妙な話である。被告に死刑を言い渡すことも
ある判決。国民のくらしや企業活動に重大な影響を与える政策決定に関する文書。これらが通称という「仮の姓」で書かれ、
一方「正式な姓」は戸籍の上にのみ存在し、場合によっては社会でほとんど使われない。こんなに分かりにくく、権力行使の
正当性が疑われかねないことまでして、なぜ現行制度の維持にこだわるのか。同姓か別姓かの選択によって生じるメリット・
デメリットは、当の夫婦が責任をもって引き受ける。それで何の不都合があるのか。最高裁は約2年前、いまの民法を合憲と
判断したが、選択的夫婦別姓制度について「合理性がないと断ずるものではない」と述べ、国会で論じ、判断すべき事柄だと
述べた。保守的な家族観を掲げる自民党が多数を占め、国会の動きは鈍い。だが、社会のあちこちにきしみが出ている。提訴
を機に改めて議論を起こすべきだ。

夫婦同姓に関する2015年の最高裁判決時論公論 「"夫婦同姓は合憲" 最高裁判決」
(NHKオンライン 解説アーカイブス 2015年12月17日)
夫婦の名字をめぐる裁判で、最高裁判所は、夫婦同姓は憲法上問題ない
と判断しました。別姓の議論を国会に委ねるなど司法の消極的な姿勢が
目立った印象です。今や日本だけが守り続けるルールを最高裁はどう
捉えたのか、判決のポイントとその意味を考えます。裁判の焦点に
なったのは民法750条です。「夫婦は、夫または妻の氏を称する」。
結婚したら、夫か妻どちらかの名字を名乗ること、つまり夫婦は同姓
であることを義務付けています。この規定は男女対等に見えますが、
実際は96%の夫婦が夫の名字を選んでいます。女性が夫の名字に
変えるのは当たり前という意識が、明治以降、社会に深く根付いてきた
ということです。こうした意識は、家制度が廃止された戦後になって
も、格別、問題視されることはありませんでした。「夫は仕事で家計を
支え、妻は家庭を守るもの」という伝統的な夫婦像が社会に浸透して
いたからです。ところが1990年代以降、「なぜ女性ばかりが名字を
変えなければならないのか」という疑問の声が高まってきました。その背景には、個人の価値観が多様化し伝統的な夫婦像に
とらわれなくなったこと、そして結婚後も仕事を続ける女性が増え、途中で名前が変わると、様々な支障やわずらわしさを
感じるようになったことがあります。もちろん、夫の名字を名乗ることを喜びとする女性も多いわけですが、一方で不利益と
思う人がいる以上、見過ごせないということで、96年に国の法制審議会が民法の改正案を答申し、希望すれば別姓を認める
「選択的夫婦別姓」の導入を提言しました。しかし、一部の保守系議員を中心に「家族の絆や一体感が弱まる」といった反対
論が強く出され、政府の改正案は答申から20年近くの間、一度も国会に提出されていません。夫婦別姓が実現しないこと
に、しびれを切らした人たちが起こしたのが今回の裁判です。夫婦同姓の規定は女性差別をもたらすもので憲法違反だと
訴えました。最高裁の大法廷は、「女性が不利益を受ける場合が多いものの、家族の呼称として社会に定着してきた夫婦
同姓には合理性がある」と述べて合憲としました。しかし15人の裁判官のうち、女性の裁判官全員を含む5人が憲法違反の
意見を示し、悩ましい判断だったことがわかります。私が注目していたポイントは2つ。まず、個人の名前を人権上どう位置
付けるのか、そして夫婦のあり方や国民の意識の変化をどう捉えるかです。1点目のポイント、個人の名前について判決は
こう述べています。「氏名は人格の象徴であって人格権の一部を構成する」。人格権というのは、憲法13条の「生命、自由、
幸福追求の国民の権利は、公共の福祉に反しない限り最大の尊重を必要とする」という規定から導かれます。最高裁判決
は、氏名は人格権の一部としたものの、憲法は名字の変更を強制されない自由まで保障していないと判断しました。同じ
名字を名乗ることで家族の一員であることを実感するという考え方に理解を示したわけです。個人の尊重よりも家族の絆を
重視したともいえます。2つ目のポインは夫婦のあり方や国民の意識の変化です。最高裁は、「結婚や家族に関する事柄は、
国の伝統や国民感情を含めた社会状況を踏まえ、総合的に判断して定められるべきだ」としています。(中略)
しかし最高裁の判決は、夫婦の変化や国民の意識について具体的な見解を示していません。「選択的夫婦別姓に合理性
がないとまで断ずるものではないが、社会の受け止め方によるので制度のあり方は国会で議論されるべきだ」と述べるに
とどまりました。最高裁長官である寺田裁判長も「司法の場での審査の限界を超えている」という補足意見を出し、解決を
国会に委ねるのがふさわしいという考えを示しました。違憲と考える3人の女性裁判官が「夫婦同姓は、結婚の自由を制約
する」と明快に指摘したのとは対照的に、判決は消極的な姿勢が目立っています。国会の議論が立ちゆかないから司法
判断を求められたのに、これでは踏み込んだ判断を避けたと批判されてもしかたのないところです。また、判決は合憲の
理由として「結婚前の旧姓使用が広まることで不利益が緩和される」とも述べています。確かに、職場での旧姓使用を
認める企業が増えてはいます。しかし、戸籍名と旧姓の使い分けは不便で相変わらず不利益を強いるものという異論も強く、
運用面では限界があるように思います。(後略)

平成24年家族の法制に関する世論調査

最高裁が夫婦同姓を「合憲」と判断してから約2年。この2年間で、最高裁が判断を
変えなければならないような社会的変化が起きたとは思えません。とはいえ、最高裁
が求めていた「制度の在りかたに関する国会での議論」は全く進んでいませんから、
最高裁が判断を変えなければ、今後も進展は望めないでしょう。この問題では、何が
正しいかということよりも、国民が何を望んでいるかといった視点から検討を行う
必要があります。現状では、国民の意見は割れていますし、夫婦別姓への法改正が
国民的盛り上がりをみせているわけでもありません。したがって、司法が踏み込んだ
判断をする状況ではないように思いますし、夫婦同姓を強制することが本当に「結婚
の自由」を制約しているのかという疑問もわいてきます。と、言いますのも、夫婦
別姓を望むカップルは、事実婚を選ぶことができるからです。事実婚も結婚の形式の
ひとつです。しかし、事実婚では、夫婦の間に子供が生まれ、当人同士がふたりの子
だと認識していても、その子は非摘出子扱いになり、養子縁組をしなければ、夫が
(法律上の)子供の父親にはなれないなど、様々な不利益があります。こういった
事実婚の不利益を解消することのほうが、夫婦別姓を認めるより重要なのではないで
しょうか。また、同性での事実婚も認めるべきでしょう。事実婚を差別していること
について、国会でもっと議論したほうがいいのではないかと思います。
と、このような話をすると、夫婦別姓に反対していると思われるかもしれませんが、
そうではなくて、司法が「憲法」を盾に、立法に介入することに反対なのです。もし、
司法積極主義を是とするのであれば、憲法をもっと具体的な記述にするべきです。
現行の曖昧な憲法を恣意的に解釈するのなら、それこそ「司法の暴走」です。
国会が自発的に法律を改正するのなら、問題ないと思います。
反民主主義的な独善立憲主義には反対です!





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舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:47歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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