自分を知るのはとても難しい

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実験で証明!「知識や技能が低い人ほど自己評価が高い」 (2月24日 ダイヤモンド・オンライン)
 (前略)この本(『クラウド時代の思考術』)が発する警告の一つは、インターネットによって、ダニング=
 クルーガー効果(未熟な人間ほど自己評価が高くなる現象)が世界を覆いつつあるということだ。あちこち
 で指摘されているように、インターネットの世界に耽溺すると、人は自分の見たい情報にしかアクセスしない
 傾向が強まっていく。
 <それはまた、その他のあらゆるものに割く時間と、それに注ぐ注意をわずかなものにした。ここで見られる
 大きなリスクは、インターネットが、われわれの知識を乏しいものにしていたり、あるいは誤った知識をさえ
 与えているということではない。それはインターネットがわれわれを「メタ・イグノラント」(超無知)にして
 いることだった――つまり、われわれが知らないことに、自分でほとんど気がついていないということなのだ>

 著者の言う「超無知」とは、ソクラテスの「無知の知」をもじっていえば「無知の無知」ということだろう。
 そう、知らないことさえ知らない状態だ。それはまた、ソクラテスが当時の知恵者とされる人物たちに下した
 評価でもあった。ソクラテスはじつに不思議な哲学者だ。あるとき、彼の友人がお節介にも、デルポイの神殿で
「ソクラテスより知恵のある者はいないか」と尋ねた。すると、神殿にいた巫女の答えは「誰もいない」。巫女の口から出た言葉は
神託、つまり神のお告げなのだから、神が「ソクラテスはいちばんの知恵者」だと請け負ったことになる。友人からこのことを聞いた
ソクラテスは当惑した。自分は知恵なんかないと自覚している。なのになぜ、神は自分を指して、いちばん知恵があるなんて言うのか。
その後の発想がとんでもなくユニークだ。
<そして、まったくやっとのことで、その意味を、つぎのような仕方で、たずねてみることにしたのです。それは、だれか知恵がある
と思われている者の一人を訪ねることだったのです。ほかはとにかく、そこへ行けば、神託を反駁して、ほら、この者のほうが
わたしよりも知恵があるのです、それだのにあなたは、わたしを知者だと言われた、というふうに、託宣に向かってはっきり言う
ことができるだろうというわけなのです>(プラトン『ソクラテスの弁明』、田中美知太郎訳、中公クラシックス)

なんと彼は、神のお告げは間違っていることを証明するために、知恵者として知られる人物を訪ねて、問答するのだ。
ところが期待に反して、その人物は自分で知恵があると思い込んでいるけれど、そうではないことがソクラテスにはわかった。
<この男は、知らないのに何か知っているように思っているが、わたしは、知らないから、そのとおりにまた、知らないと思っている>
(『ソクラテスの弁明』)

勘のいい読者はもうお気づきだろう。ソクラテスがここで言っていることは、「ダニング=クルーガー効果」と、とてもよく似ている。
あのマヌケな犯罪者も「知らないのに何か知っているように思っていた」のだから。それでもソクラテスはあきらめず、自分より
知恵のある人物がいることを確かめるために、政治家や作家を次々に訪ね、問答を繰り返したものの、結果は同じだった。
「無知の無知」という病は根深い
ソクラテスが最後に訪ねたのは「手に技能をもった人たち」だ。彼らが、技術について自分よりもすぐれた知恵をもっていることを、
ソクラテスは認める。しかし「技術的な仕上げをうまくやれるからというので、めいめい、それ以外の大切なことがらについても、
当然、自分が最高の知者だと考えているのでして、彼らのそういう不調法が、せっかくの彼らの知恵をおおい隠すようになって
いたのです」(『ソクラテスの弁明』)。まあ、ソクラテスの鋭いこと。狭い分野の専門家が、世の中全般を知ったかぶってコメント
する姿は昔も今も変わらない。見たいものしか見ないネットの世界にも、そんなプチ専門家がゴマンといる。彼は、専門バカの傲慢さ
についても、とっくの昔にお見通しだったのだ。
問題はここからだ。
僕らは、「ダニング=クルーガー効果」のような話を聞きかじったり、「無知の知」を知ったりすると、自分は「無知の無知」からは
免れていると考えたくなる。僕だってそう思いたい。でも、そうではない。「無知の無知」という病はもっと根深く、ほとんどすべて
の人間に程度の差こそあれ巣くっている。

ソクラテスソクラテスの名言・格言 (「癒しツアー」自然・音楽・名言で心も元気!)
ソクラテス(紀元前469年~紀元前399年)【 生涯 】
紀元前469年、彫刻家、石工の父と助産婦の母のもとにアテナイで生まる。青年期には自然科学に
興味を持ったとの説もあるが、晩年は倫理や徳を追求する哲学者としての生活に専念。
弟子のカイレフォンがアポロン神託所にて、巫女に「ソクラテス以上の賢者はあるか」と尋ねた
ところ、「ソクラテス以上の賢者は一人もない」と答えたため、自分が賢明ではないと自覚していた
ソクラテスは驚き、それが何を意味するのか自問。その神託の反証を試みようと考え、世間で評判
の賢者たちに会って、彼らが自分より賢明であることを明らかにしようとした。
しかし、彼らは自ら語っていることをよく理解しておらず、この経験により「知らないことを知っていると思い込んでいる人々より
は、知らないことを知らないと自覚している自分の方が賢く、知恵の上で少しばかり優っている」と確信するようになる。更に神託
の意味は、「人智の価値は僅少もしくは空無に過ぎない」、「最大の賢者とは、自分の知恵が実際には無価値であることを自覚
する者である」と解釈するようになる。その神意に則り、それを広める神の助力者として、賢者たちの無知を指摘することをライフ
ワークにする。ソクラテスの評判が広まる一方、無知を指摘された人々たちからは憎まれ、多くの敵を作ることになる。そして、
「アテナイの国家が信じる神々とは異なる神々を信じ、若者を堕落させた」などの罪状でソクラテスは公開裁判にかけられる。
ソクラテスは自身の弁明(ソクラテスの弁明)を行い、自説を曲げたり自身の行為を謝罪することを決してせず、また逃亡・亡命
も拒否し、死を恐れずに殉ずる道を選び、死刑を言い渡される。

イチローのTシャツ声に出して言わないとしても、「俺は何でも知ってる」オーラ
を出している人は、確かに存在します。そして、多くの場合、
そういう人は無知ですが、なぜか、自信満々。
「一体、その根拠のない自信はどこから来るのだろうか」と
不思議に思うこともあります。逆に、なんでもよく知っている
人のなかには、自分に何が欠けているかをよく理解していて、
とても謙虚なかたもおられます。能ある鷹は爪を隠します。
とはいえ、「自分が何かを知らない」≒「自分が何を知ら
ないのかを知らない」なので、「無知の無知」は当然のこと
です。自分が何かを知らないことで、ダメ出しをされたり、
何かを失敗して人から笑われたりして、「知らない」ことに
気づかされることになります。一方で、他人の欠点は非常によく見えるもの。大統領や
総理大臣の人格的な問題点を指摘することはとても簡単です。そして、その指摘が核心を
突いた意見であることもしばしば。それなのに、「自分に何が足りていないのかを知る」
のは簡単なことではありません。他人に指摘してもらわないと気づけないことって、結構
あるのです。客観的な物事を知ること以上に、「自分を知る」ことはとても難しいこと。
なかでも、「自分の欠点を知る」ことはとても難しいことなのです。人間は本能的に「自分
が正しく、他人は間違っている」ように感じる傾向にあるので、意識的に自分の欠点を探す
くらいの気持ちがないと、すぐに「独りよがり」になってしまいます。



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龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
新感覚のファンタジー!!

書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
 宇宙へつながる秘密基地

「みなみ」 今月のメッセージ

不思議の国は虚数の世界。
しかも虚数の空間ではなく、
虚数時間の世界なの。

プロフィール

舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:46歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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