【三橋貴明】英語化は愚民化 日本の国力が地に落ちる (7月9日 三橋貴明の「新」日本経済新聞
(前略)自由、平等、そして民主主義の「基盤」となっているのは、何でしょうか。国民の言語です。国民の
言語が統一されていることで、人間は、「多数の選択肢に実際にアクセスし、その中から選ぶことができる」
という意味における自由を手に入れます。日本が、 「英語が公用語。日本語は現地語」
といった状況だと、我々日本国民の人生の選択肢は相当に狭まってしまうでしょう。
すでにして、「英語が分からなければ、ホンダで働けない」と、自由の制限が始まっているのです。
また、言語が統一されていれば、
「グローバル言語(かつてはラテン語。今は英語)を話す人と、現地語(あるいは土着語)で話す人」
といった格差が生じ、平等が破壊されることが防げます。そして、日常生活で使う言葉や語彙で「政治」を
話し合うことができて初めて、民主主義が成立するのです。
施先生が本書で例に出されていますが、ベルギーは1830年の建国以来、異なる言語を使う人々の間で連帯
意識をいかに醸成するか、苦労に苦労を重ねてきました。結局、言語が異なる国民同士の連帯意識を高める
ことは不可能に近く、現在は南部と北部の対立が先鋭化し、選挙のたびに国政が停滞する(政権が発足でき
ない)状況が続いています。(最近では、言語問題に輪をかける形で、移民問題を抱えているわけです)
母国語を捨てることは、自由や平等、そして健全な民主主義が存在する社会を諦めることなのです。
そもそも、「グローバルな言語(現在は英語)」が公用語的になっており、人々が日常的に話す言葉が
「土着語」「現地語」と呼ばれ、高等教育を母国語で実施できない国のことを「発展途上国」と呼ぶのです。
ビジネス界のみならず、我が国では小学校の英語教育の早期化や、大学教育の英語化が始まっています。
すなわち、自ら発展途上国化しようとしているわけで、これほど愚かな国は世界に類例を見ないのではないでしょうか。
人類の進歩というものがあるとしたら、それは施先生も書かれていますが、「翻訳と土着化」で進んできました。
欧州を近代化させたのは、間違いなくグローバル言語(ラテン語)で書かれた聖書の各国語への翻訳と土着化です。
聖書が英語やフランス語、ドイツ語に翻訳され、概念に基づき語彙が増えていき、各地の「国民」は母国語で
世界を、社会を、神を、人生を、哲学を、政治を、科学を、技術を考えられるようになったのです。
結果、欧州は近代化しました。日本の近代化は、それこそ「明治産業革命」時代の翻訳と土着化により
達成されました。外国語をそのまま使うのではなく、概念を理解し、日本語に翻訳する。
適切な言葉がないならば、作る(日本語は漢字で表現されるので、非常に便利です)。
科学、哲学、個人、経済、競争、時間といった言葉は、日本語に適切な訳語がないため、造語されました。
自由、観念、福祉、革命などは、従来の漢語に新たな意味が付加されました。
日本が先進国なのは、先人が「英語を公用語化する」(そういう話は何度もありました)という愚かな選択を
せず、「総てを母国語で」を貫いたおかげです。結果的に、恐ろしく柔軟性(これも幕末以降の造語ですが)に富み、
抽象表現が幅広く使える日本語により、世界に冠たる文明(これも造語)を築き上げることに成功したわけです。
確かに、日本人は英語が下手ですが、当たり前です。そもそも日常生活で英語を使う必要が全くなく、母国語で
素晴らしい文化(これも造語)を花開かせているのです。英語が巧くなるわけがありません。とはいえ、
何度か書いていますが、「日本語」以外でワンピースやコードギアスやシュタインズ・ゲートが生まれると
思いますか? 絶対に、無理です。
逆に、「現地住民」が英語を学ばなければならない国は、母国語のみでは生活できない発展途上国なので
ございます。この種の国の国民が、母国語のみで生きていけるようになったとき、初めて「先進国」になるのです。
というわけで、施先生がメルマガなどでも書いて下さったように、我が国は各国が、
「英語が下手でも普通に生きていける国」になるよう、支援するべきなのでございます。それにも関わらず、
我が国は自ら「英語を学ばなければ、生きていけない国」を目指しているわけで、このあまりにも愚かな動きに対し、
断固反対していかなければなりません。

 もし、多くの国民が英語をしゃべれるようになると知的になれる
 というならば、フィリピンは日本よりはるかに知的な国です。
 フィリピンには現地の言葉がありますので、フィリピン人自身
 は外国語として英語を学習しています。
 フィリピンでは映画館でもアメリカの映画が「字幕なし」で
 放映されているそうですから、多くの人が、
 英語がわかるということです。
 あなたは、フィリピン人が日本人より賢いと思いますか?
逆にいえば、なぜ日本人は英語が下手なのでしょうか?
理由は簡単です。日本人には英語が必要ないからです。
その理由は、同じように英語が話せる人が少ない北朝鮮とは異なります。
日本は積極的に外国の技術や文化を採りいれてきました。
しかし、外国のものをそのままの形で受け入れたのではありません。
先人が、日本人に合うように、日本人に利用しやすいように工夫してきたのです。
日本語の新しい言葉をつくることは、新しい概念を生み出すことにつながります。
日米安保の問題になると、「日本はアメリカの隷従国だ」という人が必ずいますが、
どんなにアメリカに隷従しても、日本の文化が失われることはありません。
なぜなら、日本人は日本語をしゃべるからです。
日本が目指すべき道は、「今後も英語を必要としない国」です。
グローバリゼーションに対抗するためには、国内でのイノベーションが必要です。
イノベーションは、勉強すれば起こせるというものではありません。
英語のように、慣れればできるようになるというものではないのです。
国内での成長が見込めないということなら、海外に目を向けざるを得なくなります。
「英語がしゃべれるようになれば・・・」という発想が生まれること自体が、
日本の国力が低下していることの証であるともいえます。
国民を「英語ができる人」にすることは、日本をフィリピン化することを意味します。

※誤解がないように言っておきますが、フィリピンのかたをバカにしようと思っているわけではありません。
フィリピンは美しい国です(正確には、美しい国のようです。行ったことがないので)。

フィリピンの美しい海
(左図)平蔵の・・・・メインはつたない写真で綴る旅日記です。
    「フィリピン・ゼブ゙島滞在記-20-(モアルボアルの海)」
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龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
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書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
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「みなみ」 今月のメッセージ

不思議の国では、
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舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:46歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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