37-3 シェール革命と世界情勢


Vol.890 OPECの減産見送りとシェール・オイルを巡る今後
(12月1日 日興アセットマネジメント > 日興AMファンドアカデミー > 楽読 )
中東などの主要な産油国12ヵ国が加盟するOPEC(石油輸出国機構)は11月27日の総会で、
原油の生産目標を現行の日量3,000万バレルに据え置くことを決定しました。
実際の生産量は既に同目標を上回っているものの、生産枠厳守の方針すら示されないなど、
OPECが減産を見送ったことから原油相場は下げ足を速め、先物価格(1バレル当たり)は28日に
北海ブレントで70米ドル台、WTIで66米ドル台となりました。
新興国や欧州などでの需要減の一方で、主に米国でのシェール・オイルの生産増加に伴なう
供給増もあり、世界的に原油価格が低迷していることから、多くの産油国が財政的に厳しい状況に
置かれているとみられています。それにもかかわらず、今回、OPECが減産を見送った背景には、
例え減産をして、目先、原油価格を回復させても、それに伴なって米国のシェール・オイルなど、非OPEC
の原油生産の増加が続けばシェアを奪われることになり、結局、原油収入が減るとの危機感があります。
つまり、今回の決定は、将来の販売量やシェアの確保に向け、目先の価格下落には目をつぶり、
競合するシェール・オイルなどの生産増加を抑えることを狙ったものとみられています。
このため、原油価格が今後、50米ドル程度に低下するとの見方もあります。ただし、
原油価格のそうした厳しい低下にある程度耐えられるのは、外貨準備が潤沢なサウジアラビアなど、
一部の産油国に限られるとみられ、どこかの時点で減産に向けた動きが強まる可能性も考えられます。
また、原油の価格低下には需要拡大を促す面もあることを考え合せると、価格が長く低位にとどまる
可能性は高くないとみられます。なお、シェール・オイルについては、油井によって生産コストにかなり
ばらつきがあるほか、これまでに投じた資金の回収が重視されることなどから、原油価格が一段と
低下する場合でも、設備投資や生産ペースが抑えられることはあっても、増産という方向性の修正に
まで至るかは定かでありません。一方、一部で2年前の半分以下に時間短縮となった事例もあるように、
掘削などの効率化や、生産コスト削減に向けた努力に拍車がかかったり、M&A(合併・買収)が加速
するなどして、体力強化が進むことも考えられます。

原油価格の推移

シェール革命 繁栄する企業、消える産業シェール革命 繁栄する企業、消える産業
(2014/01/10)
財部 誠一

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内容紹介 シェール革命は世界の勢力地図を大きく塗り替えることになる。
これまで21世紀は「新興国の世紀」という認識が常識だったが、最近では「米国の世紀」という見方
が支配的になりつつある。世界のマネー、人、モノが再び米国に集まってくるという、
誰も想像できなかった時代の幕開けとなる。その最大の理由が米国で進行しているシェール革命だ。
地下2000~3000メートルにあるシェール層に膨大な天然ガスと原油が眠っており、その採掘が拡大し、
今や米国はエネルギー産出国として生まれ変わりつつある。
2020年には米国の原油産出量はサウジアラビアを凌ぐだろうと言われているのだ。
当然、天然ガスなど米国はカタールなどから大量に輸入する予定だったのが、それを中止した。
もはや、エネルギーの輸入国ではなくなったのである。中東に頼っていた石油や天然ガスは
自国で賄えるという状況に変化したのである。しかも、価格が安い。日本に輸入される天然ガスの
価格は100万BTUで18ドル程度。それに対して米国は4ドルにすぎないのだ。だから、
それを原料としている化学メーカーは米国に生産基地を相次いで建設に取り掛かっている。大型の
エチレンセンターが2015年ごろから相次いで稼働する予定だ。日本の化学メーカーも日本での生産を
停止して、米国に進出する事案が増加している。つまり、日本での化学産業は空洞化する危険性がある。
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アメリカで起きたエネルギー革命は、当初(今でも?)、シェールガス革命と言われました。
このガスというのはメタンガスのことで、シェール層という岩石のなかから取り出すこと以外は、
これまでの天然ガスと同じです。ただ、硬い岩盤のなかから取り出す分、コストが余計にかかります。
今までも存在することは分かっていたのですが、コストが合わなかったのです。
ところが、水平掘削、水圧破砕などの技術進歩により、採掘コストを大幅に削減することに成功し、
2006年頃から、アメリカではシェールガスの生産量が増加してきました。しかし、
これにより天然ガスの国内価格が低下したため、採算割れするところも出てくるようになりました。
そこで、最近は、シェール層にあるオイル(石油)を取り出すことのほうが盛んになってきました。
実は、シェールガス・シェールオイルは在来型天然ガス、在来型石油とは異なり、世界各国に
膨大な資源量が眠っているのです(残念ながら、日本にはほとんどない)。
採掘における環境問題も無視できないのですが、価格さえあえば、掘るところはいくらでもあります。
シェールガス・シェールオイルの埋蔵量は、二酸化炭素の排出量が増加することを意味しています。
地球温暖化の問題において「不都合な真実」です。
よく考えてみてください!地球が生まれたとき、大気はほとんど二酸化炭素だったのです。
現在、増加したといっても、大気中の二酸化炭素の濃度は400ppm(0.04%)なのです。
炭素はどこにいったかということです。地上のバイオマス量では全く足りません。
点在していれば採掘しにくいという問題はありますが、その気になればまだまだ見つかるでしょう。
コストが合わないと分かっているので、深い地中や海底などを探さないだけです。
二酸化炭素を消費したのは、植物です。恐るべき植物パワーです。エネルギー源は日光です。
ほとんどの植物にとって、今の二酸化炭素濃度は薄すぎるのです。

今回、減産を見送ったサウジアラビアは、中東のライバルであるイランの勢力拡大を抑え、またイランが
支援するシリアのアサド政権を背後から支援しているロシアをも同時に叩くという戦略をとっています。
この背景には、アメリカが、イラン、シリア、イスラム国に対して、断固とした態度をとらないことへの
不満のあらわれがあるとは言えないでしょうか?
報道では、アメリカのプレゼンスの低下という言い方をしていますが、中東から石油が来なくなっても
困らなくなったアメリカが、どうして中東でのプレゼンスを保つ必要があるでしょうか?
アメリカ国民は、そもそも建国以来、海外のことに関わりたがらない気持ちを持っているのです。もし、
日本が真珠湾を奇襲しなければ、アメリカ政府は、開戦への賛同を国民から得られなかったでしょう。
自国を防衛できる軍事力を持ち、国民が消費する以上の農産物とエネルギーを生産する(可能な)
アメリカと、そのすべてを持っていない日本では、天と地ほどの差があります。
サウジアラビアは、アメリカに手を引かれると困るのです。石油価格が低ければ、アメリカは、
コストのかかるシェールオイルより、中東の石油を買うでしょう。中東の石油に依存していれば、
アメリカが中東から完全撤退することはないと、サウジアラビアは考えているのかもしれません。
日本も事情は同じです。日本を自衛隊だけで守ろうと思ったら、いくらお金がかかるか分かりません。
「自分たちはやられない」という気持ちを持っていると、あっという間に陥落してしまいます。
第二次世界大戦前、チャーチルから指摘を受けたにもかかわらず、フランスはドイツを刺激するのを
恐れて、軍事力を増強しませんでした。当時、フランスは、
「まさかドイツ軍が攻めてくることはない」と思っていたのです。
今日、中国が攻めてくれば、戦わなければならないのですよ!
日本に米軍の基地がある現状において、日本への宣戦布告はアメリカとの戦争を意味しますから、
中国が日本に攻めてくることは現実的ではないと考えるのは、まともな考えかただと思います。
つまり、米軍がいる限り、日本の平和は保たれるということです。
別に、現政権を支援しようとしているのではありません。普通に考えればそうだと言っているのです。
平和を望んでいるからこそ、そのように言っているのです。
日本から米軍がいなくなれば、中国政府は、軍の暴走を抑えることができなくなるでしょう。
中国政府が平和を望んでいるとしてもです。

さて、前記事で、グルーオンのカラーの話をしましたが、仮想的なカラーのことより、
本質的な問題である、グルーオンがもたらす「強い力」についての説明を避けることができません。
何事においても、本質的な問題を無視してはいけません。
しかし、これがなかなか厄介でありまして、下の図では、パイ中間子(Π+)を想定して、
グルーオンがクォークの色を変える様子を示しました。⑥と⑧の表記は、前記事と同じです。
パイ中間子(Π+)は、アップクォークと反ダウンクォークからなるハドロンです。
下の図では、クォークとグルーオンが衝突して、色の異なるクォークができる様子を示しています。
図に示した2つの反応では、2つのクォークを一団と見なせば、トータルの色は変化せず、
2つのグルーオンはなくなります。前記事を見てもらうと分かりますが、この2つのグルーオンは、
同時に(グルーオン⑤と⑦から)生成したものです。(続く)


グルーオン図5


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龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
新感覚のファンタジー!!

書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
 宇宙へつながる秘密基地

「みなみ」 今月のメッセージ

不思議の国では、
時間は動かないんです。

プロフィール

舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:46歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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