空売りする前に考えてほしいこと


時論 ~バブル、インフレ、「日本病」への懸念とその対処
(三井住友信託銀行 調査月報 2014年9月号)
わが国の長期金利(10 年国債利回り)は、ついに一時0.5%を下回る水準にまで低下した。
一方、消費者物価上昇率は、生鮮食品や消費税率引き上げ分を除いたコア部分で見ると、
為替円安の物価押し上げ効果の一巡もあって、プラス幅はやや縮小気味ではあるが
1%台前半を維持している。(中略)
今後についても、労働力や資材の需給逼迫とインフレ期待の高まりを映じて、
「2 年で2%」という日銀の物価上昇目標には届かなくとも、比較的底堅く推移すると見られる。
かくして、景気や物価との関係で見て、長期金利の異常な低さは一層際立ってきており、
その持続性への疑問が高まりつつある。
第一は、バブル懸念である。景気実態から離れた低い長期金利や金融緩和の長期化は
バブル発生の定番である。バブルはいずれは崩壊し、その際には巨額の財政支出が
求められるため、日本の財政ひいては日本国債に対する信認が一気に失墜する懸念がある。
第二は、インフレ懸念である。「物価上昇2%」目標は来春までは無理としても、潜在成長率の
低下によって需給ギャップがすでにゼロ近辺であることを考えると、2~3 年後にはクリアする
可能性が高まってきた。その際、景気や物価に適切なブレーキがかけられないと、
インフレ率が2%を超えて加速し、長期金利の上昇圧力は急速に高まる恐れがある。
第三は、スタグフレーション的な「日本病」に陥る懸念である。潜在成長率が上向かず、
供給制約に起因した緩やかながらも悪いインフレが常態化する一方、税・社会保障負担は増加し
続け、国民の生活水準がジワジワ低下する状況である。今でもやや過大と思えるアベノミクス
第三の矢、さらには日本経済そのものや財政の再建可能性に対する期待が剥落しかねない。
日本企業の収益性は国際的に見て低い。つまり、海外の企業に比べて相対的に儲かっていない。
なぜか。1つの理由は、企業としての差異化が十分できていないからである。
自社でもできると考えて、似たようなことを始めてしまい、なかなか手を引かない。

株価とROE
<左>マイナビニュース 日興アセットマネジメント~ROEの改善を通じて上昇が期待される日本株式~
<右>三井住友アセットマネジメント~日米欧の主要企業の財務指標の比較~企業の資本政策に注目

株式投資をしていると誰でも注目するのが、自己資本利益率(ROE)です。
株価とROEはやはり関連があって、上場企業のROEの回復が株価上昇の背景にあり、
現在の株価が高すぎるということはないと思います。
しかし、ここからさらに株価が上がるかというと、さまざまな疑問があります。
今回のROEの上昇は、アベノミクスにより、家計から企業にお金を流したことによる効果ですが、
この程度のROEの改善では、ファンダメンタルズとして、これ以上の株価上昇は見込めません。
国内の消費が落ち込んでいることを考えれば、これ以上のROEの改善も見込めないでしょう。
上昇したとはいえ、ROEの水準はアメリカに比べて各段に低いですから、
ここで再び低下するとなると、外国人投資家はアベノミクスに失望するでしょう。
また、アメリカの金融緩和縮小の影響も気になるところです。
市場関係者は、緩和縮小のペースが非常にゆっくりであることから、問題視していませんが、
ちょっと金融緩和を縮小した結果、アメリカの景気がすごく悪くなったとしたらどうでしょう。
実は、アメリカの景気回復は本物ではなかったということになります。
さらに中国経済のバブルが崩壊すれば、日本経済への影響も大きなものがあります。
そのとき、日本企業にはどの程度、耐える力があるのでしょうか?
ROEは投資家から見た収益性で、「当期利益/自己資本」で示されますが、
これを3つの財務指標に分解すると以下のようになります。
ROE=(売上高利益率×総資産回転率×財務レバレッジ)×100
日本企業の問題点は、売上高利益率の低さにあります(売れるけど儲からない)。
リーマンショク後、日本企業の売上高利益率はマイナスになってしまいました。
日本の株価が乱高下するのは外国人投資家のせいだと言う人がいますが、
それより、想定外の出来事があれば赤字に転落する日本企業の脆弱性のほうが問題です。

では、これから日本の株は下がりそうだから、空売りすればいいのでしょうか?
それがそうでもありません。なぜなら、バブルになるかもしれないからです。
安倍さんは、株価が下がれば政権が持たないと考えているのではないでしょうか?
株価がちょっと下がって、空売りの比率が
上がったときが最も危険です。

その状態で、政策的に株価を上げるとどうなるでしょう。
踏みあげられたときの恐怖は、保有している株が下がったときとは比較になりません。
買戻しによる株価上昇で、将来必ず下がると思っている人も買い戻さざるを得なくなります。
踏み上げ相場はとてもおいしい相場なので、買いが買いを呼びます。
ファンダメンタルズなど関係ありません。あっという間にバブリます。
理論的に、損失が無限大である「売り」の特性を忘れてはいけません。
やはり、空売りは株価の下落で得られる利益を狙うものではなく、
所有株式の株価下落による損失をヘッジするための「つなぎ」として利用すべきです。

どノーマルな考えですが、株で儲けるためには、
信用取引をしないで現物で株を「買う」べきであり、
含み益銘柄の利益を増やし続ける忍耐力と判断力、
含み損銘柄を素早く損切る勇気
が必要なのでしょうね。

バブル後、ある日を境に、株価はどこまでも下がり続けます。
記事24-3に書きましたが、太陽が水素を使い切ったとき、
そのままゆっくり小さくなって白色矮星になるわけではありません。
そのまえに、赤色巨星という非常に大きな星になります。
そこで燃え尽き、惑星状星雲となり、中心に小さな白色矮星が残ります。
散りゆく姿には、何事にも共通した独特の美しさがあります。

ちなみに必ずバブルになると言っているわけではありません。
あるときストーンといって、政策的に打つ手はなく、そのままという可能性もあります。
中間配当が最高の3.1兆円ということで、これを続けられるなら問題はないのですが、
「国民→上場企業→株主」というお金の流しかたに、持続可能性があるでしょうか?

惑星状星雲
OCNブリエ × JAXA サイエンススペシャル 宇宙への招待状 » 宇宙に近づく写真集
<解説>太陽ほどの恒星は、超新星爆発は起こさずに星の表面からガスを放出し、
神秘的な光を発していくようになります。このような状態を惑星状星雲と呼びます。
ふたご座にあるエスキモー星雲は、防寒具のフードを被ったエスキモーのように
見えることからこの名前がついています。

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書籍の紹介

龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
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書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
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「みなみ」 今月のメッセージ

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舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:47歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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