侮れないアナロジー思考


アナロジー 既知から得られる未知への知見ジャパンインキュベーション > 市場創造戦略)
アナロジーとは、未知の物事・深く知らない物事を既知の物事に当てはめて推論する思考方法です。
似たような概念として、メタファーがあります。この二つの概念の定義は論者によって異なることがあります
が、究極的には二つの概念に正確な境界線を引くことは不可能という認知科学の知見があります。
一方、厳密な境界線は引けなくとも、大方の違いがあるとすれば、一般的にメタファーは対象同士の
“直接的な類似性”に注目するのに対し、アナロジーは対象間の“構造的な類比”に注目すると言われて
います。メタファーは未知の物事を推論するのに用いられるというよりは、既知の物事をより精緻に
表現するための修辞的な側面が強いと言えます。どちらも「AをBに見立てる」という構図は同じです。
このとき、未知の対象であるAを「ターゲット領域」(あるいは単にターゲット)、既知の対象であるBを
「ベース領域」(もしくは「ソース領域」あるいは単にベース/ソース)と呼びます。(中略)
ところで、概念の精緻化ではなく、何か有益な知見の“発見”といった場合は、どちらかというと物事の
“直接的な類似性”よりも“構造的な類比”によってもたらされます。
ここから以下ではアナロジーの説明を行います。
繰り返しますが、アナロジーとは、未知の対象である「ターゲット領域」を既知の対象である「ベース領域」
の知見によって推論する思考です。たとえば、未知の海外市場について、よく知っている国内市場の知見
から推論することや、原子と分子の関係性について、太陽と惑星の関係性から推論することを指します。
市場における国内と海外の類比は比較的近いカテゴリー同士の類比ですが、原子・分子と太陽・惑星
の類比に関してはカテゴリー間の異質性が高い類比と言えそうです。ターゲット領域とベース領域の
対象のカテゴリー間の異質性が高ければ高いほど、飛躍的なアイデアに結びつきやすくなります。
アナロジーのプロセス
アナロジーのプロセスは、以下のように進められます。
1.ターゲット領域における課題の認識
2.観点(目的・目標)の設定
3.観点に基づく構造の抽象化
4.ベース領域の選定
5.構造のマッピング
6.ターゲット領域における未知の部分の解決

アナロジー手法


中世ヨーロッパでは、占星術と天文学は同じカテゴリーに属していました。しかし、ニュートン以降、
状況は一変します。ニュートンは、万有引力を発見し、天体の運動がすべて物理学的な記述によって
説明可能であることを証明しました。占星術の前提は崩れ、存在理由を否定されるようになりました。
ただ、ニュートンは神の存在を信じていたのです。そして神の存在の証を世のなかに見つけだそうと
情熱を燃やした結果、天体の運動にシンプルな原理を見つけたのです。
「世のなかの現象は原理によって支配されている」
これが、サイエンスの基本ではないでしょうか。
アインシュタインは、「いろいろな事実を挙げ連ね、それらを場合に応じて説明していたのでは
何も理解できない。大切なのは、さまざまな事象を統一的に扱う特有の原理を見出すことだ」
といったそうですが、実は、そのような考えかたが、「神」と「サイエンス」をつなげているのです。
なぜなら、理論を組み立てるには、それを支える原理が必要であり、突き詰めれば、
根本の原理は理論的に説明できないことになり、その先は「神」の領域としか言えません。
アインシュタインに言わせれば、「科学を真剣に追究している者は誰であっても、宇宙の法則
のなかに神の霊が顕在していることを確信するに至るのです。神の霊は人間の霊を
はるかに凌いでおり、神の霊を前に人間は自らの力のささやかなることを知り、
謙虚にならざるを得ないのです」ということになります。
ただ、現実問題として、神が何を定めたのかはわたしたちには分かりませんから、
根本の原理は「仮説」とするしかありません。それが、サイエンスというものです。

ところが、世のなかには、理論的でなくてもサイエンスとして認められている?ものがあります。
それが帰納法と呼ばれるもので、個別的・特殊的な事例から一般的・普遍的な規則・法則を
見出そうとする方法のことです。しかし、この手法には根本的な問題があります。
帰納法においては、「全ての物事は、他に事情がない限り、いままでどおり進んでいく」という原理
(斉一性原理)は正しいという大前提に立っているのですが、これが怪しい原理なのです。
社会現象としては、確率論や従来からの知識や経験からでは予測できない極端な現象(事象)が
発生し、その事象が人々に多大な影響を与えること(いわゆるブラックスワン)のほうが、
斉一性原理よりまともな法則であるともいえ、リーマンショックは典型的事例になりました。
帰納的推論には「大間違い」が含まれているのです。
帰納的推論自体はなんら問題ないのですが、帰納法で仮説を検証することはできません。
帰納法による検証はサイエンスに含めるべきではない
と思います。ただし、帰納法は仮説を作り出すには有効です。
わたしたちは、神が何を定めたのかを理論的に導きだすことはできないのですから・・・

帰納法と占星術の関係をいいますと、占星術を帰納法的に考えるべきでありません。
具体的にいうならば、アンケート調査をして、牡羊座生まれの人の性格を調べることは無意味です。
占星術は、本来、「当てる」ことを目的にしたものではないのです(詳細は次の記事で・・・)。
占星術を実証的研究の対象にしてはいけないのです。
では、占星術は、どのように位置づけられるのでしょう。
占星術がエセ科学だという人もいますが、そもそも占星術はアートであり、サイエンスではありません。
ただし、前記事に示しましたように、アートと考えられていたものが、
将来的には、サイエンスになる可能性はあります。それは、占星術についても同様です。
今のサイエンスが、サイエンスに含まれる領域のすべてを知り尽くしているわけではありません。
これからもサイエンスは発展し続けるでしょう。逆にいえば、サイエンスは未完成であり続けるのです。
占星術は、今のサイエンスでは未知の領域を扱っているので、
今のサイエンスから占星術を眺めるならば、占星術はエセ科学になります。
とはいっても、占星術はサイエンスと切り離して考えることはできません。
なぜなら、占星術は、星の相対的位置や見かけの運動と、人間の運命になんらかの関係がある
と主張しており、その前提となる星の位置は科学的に正確である必要があるからです。

では、占星術は、何に基づいていると考えることができるでしょうか?
それはアナロジーです。
アナロジーは理論的説明とはいえないので、サイエンスではありませんが、
科学的な思考法として有効であり、科学的発見にも大いに貢献していると思われます。
ビジネスや危機管理など、実社会においても、とても役立つ手法なのです。


アナロジー思考アナロジー思考
(2013/05/02)
細谷 功

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書籍の紹介

龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
新感覚のファンタジー!!

書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
 宇宙へつながる秘密基地

「みなみ」 今月のメッセージ

中央構造線は、
わたしたち赤龍の国と
日本海にいる黒龍の国との
境界線といえるでしょう。

プロフィール

舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:46歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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