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なぜ若者は現状に満足しているのか

category: 新しい記事9  

北海道地震により厚真町で起きた多数の土砂崩れ「想い」ばかりで「欲望」を語らなくなった日本人
空気のやりとりみたいな表現が蔓延している
(8月28日 文春オンライン)
「想い」という表現が日本中に溢れている。よく
注意してみるととりわけテレビ番組で多く使わ
れていることに気づかされる。日本人の「想い」
は募るばかりで、「想い」を聞かない日はない
と言っても過言ではない。
「想い」だけではどうにもならない
この「想い」、いつ頃から多用されるようになった
のかは定かではないが、おそらく東日本大震災の
発生以降のことではないだろうか。震災で亡くなった方への「想い」が多くの番組で語られた。大切な家族を失い悲嘆に
くれる人々の姿に日本中の人々が心を痛めた。まことにお気の毒でかける言葉もみつからない。そんな気持ちが「想い」
という表現に集約されていったのかもしれない。ところがこの「想い」という単語、その後メディアのみならず社会で
広く、都合よく使われるようになった。まずは被災地の人々が復興に向けて立ち上がろうとする姿を「復興への想い」と
表現するようになった。地震や津波によって破壊されてしまった街を立て直すのは並大抵のことではない。国や自治体
が住民たちと話し合いながらグランドデザインを描き、予算をつけ、スケジュールに則って粛々とすすめていかなくては
ならない。なんでも元通りにはならないのが復興だ。また、ただ「元通り」にすることが復興ともいえないだろう。何が
必要で何をあきらめなければならないのか、何を新たに加えるべきなのかを冷静に分析し、実行に移していくためには
真剣な議論が必要だ。「想い」だけではどうにもならないのだ。
「心」で考えるより「頭」で
「想い」は「思い」とも表現される。その違いは曖昧だが、辞書等の説明によれば、「思い」は「頭の中で考えること」
であり、「想い」は「心の中で考える」ことだという。たしかに「想い」は文学や芸術の世界でよく使われる表現だ。
「恋人への想い」「故郷への想い」などが典型的な使われ方だ。こうして考えてみると、震災で亡くなった方への
「想い」は置かれている状況にとてもマッチする。ところが復興事業を考えるにあたってはまずは「頭の中で思う」
ことから始まる。そしてその「思い」は思うだけではだめで実際に「行動」「実現」をしなくてはならない。それを
「想い」と表現するのは「思い違い」というものだ。(中略)
自分たちだけの小さな世界に閉じこもっている
ではどうしてこの「想い」が世の中じゅうにはびこるようになってしまったのだろうか。誤解を恐れずにいえば、多くの
分野で「成長の余地」がなくなってしまった日本人の現在置かれている状況が、こうした「野心に蓋をする」ような曖昧
な表現を多用させているのではないだろうか。「もういいや」、「このままでよい」というのは現状を決して「よし」
とは思っていないがもはや「どうしようもない」「がんばったってしょうがない」ということを意味している。それを
「想い」という曖昧な表現でとりあえず受け流し、自分たちだけの小さな世界に閉じこもっているのだ。
日本社会の閉塞感の象徴
最近は選挙でも「改革」や「変革」といった単語では有権者の心をつかめなくなっているという。高齢者の票が多数を
握る選挙で今さら「改革」も「変革」もあったものではない。大人が大多数を占める社会で育ってきた若者たちは、
見た目で「良い子」を演じるようになった。良い学校に入るために素直に塾に通い、良い内申書をとるために先生には
逆らわない、大企業に入るために本当は好きでもないボランティア活動に精を出し、良い成績、良い内申書をとること
に注力する。体の良い「想い」だけを大人に語っていれば、社会からは「良い子」として評価される。社会全体が「成長」
のための「改革」を志さないばかりでなく、いまや「持続可能性」が最大のテーマとなってしまっている。そんな小さな
世界の中で、人々はさらに「勇気」や「元気」といったものの「やりとり」に精を出し始めている。「勇気」や「元気」
はもともと他人との間で与えたりもらったりするものではない。「元気をもらった」とか「勇気をあげたい」などと平気
で言う人がいるが、こうした空気のやりとりみたいな表現の蔓延が、現在の日本社会の閉塞感を象徴している。
「欲望」があるから競争が生まれる
元来、人間は欲望の塊であり、自らの欲望を満たすために無理をする、競争をする。「狙い」を定めてその対象を「奪う」
のだ。自らの前に立ちはだかるものに怒りを持ち、逆らい、排除しようとするのが人間だ。ところが今の日本人の多くが
表面上では「想い」ばかりを口にして実際には何もできないし、やろうともしていない。そして処理しきれない怒りや妬み、
欲望をネットの中のバーチャルな空間で撒き散らしているのだ。こんな日本にはもはや「成長」は期待できないのかも
しれない。勇気は自分で奮い立たせるもの。元気は自分でなるもの。そして「想い」だけではなく、ちゃんと考えて実現
していくもの。その先にしか未来はない。そしてその未来を創るのはいつの時代でも若い人たちなのだ。がんばれ日本人!

生活満足度最高も「老後不安」 内閣府が世論調査 (8月25日 SANSPO.COM サンスポ)
内閣府が24日付で発表した「国民生活に関する世論調査」によると、現在の生活に「満足」「まあ満足」と答えた人は
昨年の前回調査から0.8ポイント増の計74.7%で、1963年の調査開始以来最高となった。担当者は「景気の
回復や雇用、所得環境の改善が背景にある」と分析。「不満」「やや不満」は過去最低の計24.3%だった。日常生活
に「悩みや不安を感じている」とした人は63.0%。内訳は、複数回答で「老後の生活設計」が55.4%で最も多く
「自分の健康」が54.5%で続いた。

生活満足度_H30内閣府世論調査

企業は自社のサービス等の顧客満足度を調査したくなるものですが、「満足」には
客観的な「ものさし」がなく、個人によって捉えかたが大きく異なるので、満足度
を正確に把握することは簡単ではありません。生活満足度であればなおさらで、
その時に起きた出来事や社会の雰囲気などの影響も大きく受けるでしょう。質問を
少し変えるだけでも「満足」の比率は大きく変化します。例えば、「北朝鮮の国民
と自分を比較してみてください。あなたは今の生活に満足ですか」と聞かれれば、
「満足です」と答える人が増えるでしょう。災害のニュースがあると、自分と家族
が平穏無事に暮らせていることへの感謝の気持ちが湧いてきて、普通どおりの生活
がおくれていることに対する満足度は上昇するでしょう。逆に、不満を持っているの
はどんな人かと考えてみると、「現状のままではいけない」という気持ちが強い人。
将来をよりよいものにしたいという希望は誰でも持っているものですが、その気持ち
が「想い」なのか「欲望」なのかによって、現在の満足度は大きく変わります。
「想い」には、現状維持よりは少しでも上向けばいいなあという、ささやかな気持ち
が込められています。それに比べて、「欲望」の場合は、今、置かれている状況に
対する強い不満がベースにあって、一刻も早く現状を改めたいという気持ちが前面に
出ているのです。腹がペコペコに減っているとき、「食への想い」とは言いません。
ですから、将来に「想い」を持っている心理状態にいる人は、現在が満ち足りている
と感じていることが多いのです。
しかし、将来への希望を持てない若者が「現在の生活は満足だ」と答えることには別
の意味もありそうです。将来の生活より現在のほうがマシだと思えるならば、現在の
生活に満足を覚えるようになるからです。これは、もっとよいものを求める気持ちを
放棄している状況だとも言えます。できる限り多くの選択肢を考慮して、そのなかで
最高のものを得ようとしているのなら、現状が望ましいものではないと感じるはず。
最近はそれとは反対の傾向が強まっていて、若年層を中心とした国民全体に、さらに
よいものを探そうとは思わない気持ちが増しているのです。なぜそうなったかたと
いえば、欲望を満たそうとして努力しても、その努力が報われないからでしょう。
「達観」しているようでもありますが、将来を「あきらめている」ようにも見えます。
その背景にあるのは、日本社会の停滞。いや、緩やかな衰退でしょうか?




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龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
新感覚のファンタジー!!

書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
 宇宙へつながる秘密基地

「みなみ」 今月のメッセージ

時間が流れるという概念を
受け入れたのは、
あなたがた自身。

プロフィール

舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:48歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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