努力しても無駄な仕事が若者の貧困を生む努力してもムダな仕事が「若者の貧困」を生む
大人は、高度経済成長期の感覚で物を言うな

(10月31日 東洋経済オンライン)
「努力至上主義」も神話にすぎない
必死に努力しても、報われない社会が到来している。
非正規雇用でどれだけ努力をしても、正社員になれない
若者がいかに多いことだろうか。非正規社員の力や経験
に大きく依存しながら、企業の経営や社会の存続が保た
れているのにもかかわらず、「機械の歯車」のような位置づけである。若いうちは努力をするべきで、それは一時的な
苦労だという考え方(努力至上主義説)も神話にすぎない。取って代わるような人々はいくらでもいると言わんばかりに、
企業は労働者を大切に扱わない。ましてや正社員化を進めようとしない。雇用は増え続けているが、もっぱら非正規雇用
の拡大であり、その不安定な働き方に抑制が利かない。いかに人件費を削ればよいかということが企業目標にもなって
おり、若者たちの労働環境はこれまでにないほど劣化している。このような労働環境の劣化を放置しながら、若者に
ただただ努力を求めるのは酷ではないだろうか。たとえば、ビジネスマンが目指す理想の企業経営者で有名な、京セラ・
第二電電(現・KDDI)創業者の稲盛和夫氏は、「一日一日を懸命に生きれば、未来が開かれてくるのです。正確に将来
を見通すということは、今日を努力して生きることの延長線上にしかないのです」(『成功への情熱─PASSION』PHP
研究所)と述べている。しかし、この時代にその考えは当てはまるだろうか。わたしは今日、このような努力至上主義を
信奉することこそ、若者たちを追いつめていくと批判せざるを得ない。彼のように、企業経営者の中には少なからず、
自身の成功体験もあるせいか、努力至上主義を主張する者がいる。もちろん、努力が必要ではないと言っているわけ
では決してない。わたしは努力をして「報われる労働」と「報われない労働」の2種類にハッキリ分かれることを確信
しているのだ。この2種類があることを説明することなく、すべてにおいて「努力すれば報われる」と述べるのは、
時代錯誤的、あるいは無責任であると考えている。
熟練を必要としない単純作業の先にあるものは
こんなアルバイト作業を想像してみてほしい。工場で1日8時間、ベルトコンベヤーで次から次へと運ばれてくる
「あんぱん」に異常がないかを見定め、淡々と白ゴマを振りかけ、ひとつ流してはまた白ゴマを振りかけて流す
─―誰にでもできる機械的作業であるため、低賃金で非正規雇用のアルバイト要員が交替で従事する。熟練を要しない
単純労働で、その仕事内容が本人の成長や技術獲得、将来の生活の安定にどのように寄与するだろうか。どれだけ
努力をし続けても時給は最低賃金で、その作業が毎日繰り返される。そこにどのような展望を見出せばよいのか。
ワーキングプア状態からどのように抜け出せばいいのか。「一日一日を懸命に生きれば、未来が開かれてくる」と本気
でその労働者に向かって言い切れるだろうか。はなはだ疑問である。とりわけ、熟練を要しない単純労働に従事している
非正規雇用の労働者は、容易に仕事を辞めていく。将来のビジョンが見えないし、生活が安定しない、なおかつ自分
以外の誰もができる仕事であるため、職業への愛着・帰属意識が育まれない。つまり、働いても報われる仕事だと思え
ないし、自分の能力を高めていくこともできない。このような仕事が非正規雇用を中心にして増え続けている。
同じく前掲書で稲盛和夫氏は、「本当の成功を収め、偉大な成果を生むには、まず自分の仕事にほれ込むことです」と
述べている。古き良き時代を生きてきたとしか言いようがない。ほれ込める仕事とは、おカネを稼ぐだけではなくて、
やりがいの感じられる仕事であり、創造的な、自分の個性を多少なりとも発揮できる仕事ではないだろうか。それに
よって、自尊感情や社会から認められたという意識も育まれ、徐々に自信や社会人としての自負を深めていくのだろう。
端的に言って、自分の仕事にほれ込むことができない労働条件や労働環境が増えている。これらの労働環境を考える
ことなくして、努力が一様にすべて報われるのだという「おとぎ話」が通用する時代ではもはやないことは繰り返し強調
したい。若者たちは実態を見て、冷静に先人たちの言葉を解釈してほしい。すなわち、時代が違うので、昔話に決して
惑わされないでほしいということだ。高度経済成長期を支えた企業経営者の言葉から得られる教訓は、残念ながら
時代遅れとなってしまった。あまりにも雇用環境が悪化し、理想や夢、将来を見通せて、報われる仕事に就ける人々は
少数である。だからこそ、努力が報われようと報われまいと、最低限、普通に暮らせる労働環境を整える必要がある。
本当に努力するに値する仕事なのか
つまり、仕事にほれ込まなくても、過度な努力をしなくても、労働者が普通の暮らしを送れるようにするべきである。
それこそが現代の経営者にとって必要なはずだが、ブラック企業と指摘される会社を中心に、労働者へ過度な努力
を要請する。その労働者の大半は数年で離職していき、ほとんどかなわないにもかかわらず、就職時にはしばしば
何かしらの「夢」を抱かせる。だからこそ、離職したり、転職した際の挫折感も大きい。
強調しなければならないのは、いま就いている労働は、本当に努力するに値するものか否かを、貧困世代が冷静に
見極めることである。別の視点から考えてみよう。
懸命に努力を重ねて、大学を卒業して就職する際に、以前よりも相当に厳しい企業の審査の目に学生がさらされる。
就職活動をしても、自分の希望する企業や就労形態で働くことができない。これは当たり前のことである。もともと
あるべき多くの人々が希望する安定的な働き方という「座れるいす」の数が減っているのだから。
その少ないいすをめぐって、多くの若者たちは「がんばれ、がんばれ」と就職活動で追い立てられる。そのいすに
座れなかった者たちは、努力が足りなかったせいだと思い込み、精神的に追い込まれてしまう。
1960年代ごろからの高度経済成長期を考えていただきたい。企業は必死の努力を今ほど若者たちに求めただろうか。
誰でもいいから企業に入ってもらい、その後に定着できるように研修体制を整えていったではないか。若者たちを
大切にして、福利厚生も整え、家族形成を助けたはずである。いずれも今はない過去の話になってしまった。
労働者一人ひとりの価値が大きく低下している社会をわたしたちは生きている。

「友愛」ほどではありませんが、「努力」もかなり嫌な言葉じゃないですか?
イチローが「自分は天才ではない。努力しているから」と言うのなら全然嫌な
言葉ではありません。他人が努力している姿に感心することもありますし、
「俺は努力しているから・・・」という話を聞くのも別に嫌なわけでもない。
他人から「努力しろ」と言われるのが嫌なのです。
すべての人が努力しなければならないと誰が決めたのでしょうか?
「何が理想で何が理想でないか、何を目指すべきで何を目指すべきでないか」
は人それぞれでいいのではないでしょうか。「努力しろ」という言葉は他人を
操縦するときに使う都合のよい言葉です。本人に悪気がない場合でも・・・
「一億総活躍」なども、「活躍しろ」と強制している感じがあって、あまり
気分のよい言葉ではありません。とはいえ、「友愛」に比べればマシですが。
政治家など権力を持ったものが使う「愛」の言葉には要注意です。
例えば、このような国と友愛の関係を持てると思いますか?
「独立国家であったチベットは、1949年に口火を切った中国の侵略により、
占領されました。1949~1979年の30年間で、173,221人のチベット人が、

中国の真実刑務所もしくは強制収容所で死亡。
156,758人が処刑死。342,970人が
餓死。432,705人が戦闘もしくは
暴動中に死亡。92,731人が拷問死。
9,002人が自殺しました。合計120
万7387人が虐殺されたのです。」
若者の貧困問題から話が逸れましたが、
どこの国においても、「時代に翻弄される世代」が存在しているようです。


三島由紀夫「実は私は『愛国心』という言葉があまり好きではない。
何となく『愛妻家』という言葉に似た、背中のゾッとする
ような感じをおぼえる。この、好かない、という意味は、
一部の神経質な人たちが愛国心という言葉から感じる
政治的アレルギーの症状とは、また少し違っている。ただ何と
なく虫が好かず、そういう言葉には、できることならソッポを
向いていたいのである。この言葉には官製の匂いがする。
また、言葉としての由緒ややさしさがない。どことなく押し
つけがましい。反感を買うのももっともだと思われるものが、
その底に揺曳している。では、どういう言葉が好きなのかと
きかれると、去就に迷うのである。愛国心の「愛」の字が
私は嫌いである。自分がのがれようもなく国の内部にいて、
国の一員であるにもかかわらず、その国というものを向う側
に対象に置いて、わざわざそれを愛するというのが、
わざとらしくて嫌いである。」         三島由紀夫




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書籍の紹介

龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
新感覚のファンタジー!!

書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
 宇宙へつながる秘密基地

「みなみ」 今月のメッセージ

神津島の天上山は、
神が集う島のなかでも、
特に神の集まるところ。

プロフィール

舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:46歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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