星座作り(コンステレーション) ~内なる惑星 トマス・ムーア~
フィチーノの心理学において、病は、生を一つの神が支配し、想像力が一種類の意識によって
固定されてしまう一神教からもたらされることになっている。
このような一神教的支配は、鬱への傾向(土星)として、あるいは恒常的な関係性および性への固執(金星)、
あるいはかんしゃくや怒りによる日常生活のさまたげ(火星)などといったかたちで現れてくる。
ここでのフィッチーノのアドバイスは、二重のものとなっている。一つには反対の性質を持つ霊を呼び込んで
一つの傾向を中和するということ。そして同時に、一つのダイモーンを、徹底的に体験しつくことである。
フィッチーノ自身は、そのホロスコープの中で強調されている土星のダイモーンに悩まされていた。
フィッチーノは、自らの見解にしたがい、強い土星の力に対抗する実際的な予防をしつつ、
深く土星の重さの中へと分け入って行ったのだった。
最初の戦略は、補償だとか、自我による統制であるとか、防衛のようにも見える。
しかし、フィッチーノの意図は、ある一つの霊を主力においたままで、スピリットの多様性を保つこと、
静的で固定化された、偏狭な考えに陥らないことであった。(中略)
星座作り(コンステレーション)が補償と違うのは、その非直接性にある。
補償は自我の働きで、調和やバランスを獲得しようとする試みなのだ。その一方で
星座作りは多様性、複数性を持つ宇宙を個人の心の景観の中に作り出そうとする試みである。
一度でも鬱を体験したことがあるなら、ただ「笑ってみて」土星から解放されることなどできない
ということを知っているだろう。そんなやりかたでは鬱のよい面を引き出すことはできない。
星座作りの目的はほかの精神的(スピリチュアル)な意味での養生にある。
星座作りとは、人の意識の中に「満天の星空」を作ることだ。

満天の夜空
<出典> GOTRIP 「【最高】世界で最も美しい星空!?テカポ湖でみる満天の星空」

人質の拉致及び殺害により、連日、イスラム国の報道がされています。イスラム国は反米を掲げていて、
アメリカ・イギリス対イスラム国という図式のように思われますが、イスラム国は単に欧米諸国とだけ
対立しているわけではありません。イスラム国が本当に国としての体制を整えたときに戦うであろう
相手は、チェチェン共和国を抱えたロシアであり、新疆ウイグル自治区のある中国であるかもしれません。
イスラム国はことあるごとに十字軍という言葉を使って、イスラム教徒に異教徒(キリスト教徒)との戦いを
促しているようですが、いまや欧米は宗教を中心とした社会ではありません。
この対立は、宗教対非宗教、封建社会対近代社会ともいえます。
イスラム国の理想は、ヨーロッパでいえば、ルネサンス以前の中世に戻るような運動だとはいえない
でしょうか?つまり、宗教を中心とした封建的国家の樹立です。

ルネサンスとはどのような時期だったのでしょうか?
上の引用文は、『内なる惑星』(アメリカ・ユング派の著述家トマス・ムーアがイタリア・ルネサンス期の
哲学者フィチーノの著作を研究対象にして書いた本です)
に書かれている内容で、一神教を駆逐するというルネサンスの思想の影響を大きく受けています。
ルネサンスという言葉には良いイメージがありますが、神を絶対視し人間を罪深いものとするローマ教皇
の思想が支配していた封建的社会を「暗黒の時代」とし、その暗黒から人間を解放しようとした運動です。
ルネサンス期は文芸復興などという良いイメージとは程遠く、オカルトが大流行した時代なのです。
ルネサンスの中心地のイタリアでは絶えず戦争があり、魔術がスコラ学(キリスト教の教義に束縛
されているものの、比較的理性的な学問)にかわって学術の主流となったのです。
古代の文化を復興しようとする流れのなかで、中世キリスト教社会において抑圧されていた魔術によって
社会が支配された時代なのです。上の引用文に書かれている「ダイモーン」とは、
惑星に属する肉体を持たない人間のような存在であり、その階級に見合った魂を持った存在です。

魔術はとても非科学的なので、魔術の否定が科学であるように思われるかもしれせんが、実は、
魔術の発展形が科学なのです。
なぜなら、ルネサンス期に起こった思想、人間は欲するところにより一切を認識し万物に君臨しうる、
あるいは自然の主人にして支配者になりうるという想念が、中世における神と人間の関係を根本的に
改めさせたのです。つまり、神だけに許されていた奇蹟を人間も行使することが、魔術なのです。
「すべての時間・場所について同一の法則がはたらいているという仮定、自然法則の発見とそれを
検証する実験の制度化、伝統的権威への懐疑と観察・測定にもとづく客観的事実の尊重、
法則を数学的に定式化しようとする志向性、科学の進歩ために努力することへの称賛」
これら科学法は人間の神からの離脱を意味していて、イスラム原理主義者からすれば、
イスラム法に反しており、受け入れることのできないものでしょう。イスラムにおいて
立法者は神のみであり、人類は神の命令(すなわち法)に従って生きなければなりません。

科学よりも占星術を上位において意見するならば、科学は対象にできるものは徹底的に分析する一方、
対象にできないものは全く検討せず、無いものとして無視してよいとする傾向を持っています。
認識可能な分野だけを対象にして、理解が十分進んだといっているに過ぎないのです。
占星術から見れば科学も宗教のひとつであり、日本人のように信仰心のない民族は、「科学一神教」を
信仰している状態だといってもよいでしょう。これについて、上の引用文にあるフィッチーノの主張を
適用するならば、科学という一神教的支配は、土星による鬱への傾向として理解することが可能です。
もしくは、火星によるイライラへの傾向としても捉えることができます。数式化するならば、
「土星の暗い面+火星の暗い面=ストレス社会」です。

科学的な見方をする人からは、このような非科学的なことを言ってはいけないとお叱りを受けそうですが、
何を基準にしてものを考えるかによって評価はいくらでも変えることができます。
イスラム原理主義者は自爆テロをするかもしれませんが、自殺はしません。
どちらが正しいことをしているのかは誰にも判断できません。

もし核兵器により人類が滅亡したなら、「むかしむかし、科学という魔術で火遊びした結果、滅亡した人類
という愚かな生命体が銀河系に存在したのです」となるかもしれません。
少なくとも、イスラム国は人類を滅亡させることはないでしょう。
しかし、結局のところ、イスラム国は欧米に勝てません。
なぜなら、科学技術に秀でた国のほうが、軍事力で圧倒的に優位にたてるからです。
どのような科学技術も結局のところ、武力の増強に貢献しているに過ぎないという見方もできるのです。
いくらきれいごとを言っても、人類は、最終的には、武力で決着をつけるのです。少なくとも、
科学技術は人類を賢くしてはいないといってよいと思います。

この記事では、科学に対する疑問を呈しているであり、イスラム国を擁護しているのではありませんので、
あしからず。人質をとって脅すというやりかたは、どの宗教でも間違った行為でしょう。


ルネサンスの神秘思想 講談社学術文庫ルネサンスの神秘思想 講談社学術文庫
(2014/11/28)
伊藤博明

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書籍の紹介

龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
新感覚のファンタジー!!

書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
 宇宙へつながる秘密基地

「みなみ」 今月のメッセージ

中央構造線は、
わたしたち赤龍の国と
日本海にいる黒龍の国との
境界線といえるでしょう。

プロフィール

舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:46歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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