マッハ『感覚の分析』純丘曜彰映像文化研究室アネックス > 近代4 > マッハ)
ヘーゲルの自然哲学は、自然科学の堅実な事実研究の成果に対して思弁の暴力を加えるものであり、
本来、自然科学は思弁以前の純粋要素からすべて説明されるべきである。この世界の純粋要素とは
〈感覚〉に他ならず、事物も自我も等しくこの〈感覚要素〉から構成されているのである。
世界は、この〈感覚要素〉から一元的に成立している。(《感覚要素一元論》)
この〈感覚要素〉とは、色、音、圧、時空間などであるが、しかし、それらは自存恒常的なものではなく、
相互依存的で変化しやすいものである。つまり、それぞれの個別諸科学において、これらの〈感覚要素〉間
の関数的依存関係が設定されてのみ、そこで問題とされる〈感覚要素〉も相対的に決定されるのであって、
絶対的な原子的〈感覚要素〉があるわけではない。
また、対象は、これらの離合集散によって説明されるのだが、その背後に絶対的な実体があるわけではない。
かくして、すべての科学的命題は、感覚についての命題に還元されうるのであり、自然科学とは、実は、
事物と事物とのではなく、感覚と感覚との連関の法則を立てることなのである。そして、そこでは、事物は
たんに感覚の複合体にすぎないがゆえに、ただ直接の感覚的所与(データ)の純粋な記述こそ、もっとも
科学的な方法とされる。

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(2013/10/25)
エルンスト マッハ

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マッハといえば、速度を音速の何倍であるかで示す単位で有名ですので、物理学者なのかと思ったら、
それだけではなく哲学者としても活躍されたかたのようです。もともとの哲学者が物理の業績を残すことは
考えられませんので、物理学者があるとき目覚めて哲学をはじめたということなのでしょう。
ちなみに、飛行機の速度をマッハで示すことがありますが、飛行機の速度がマッハ1ということは、
上空の音速(上空の音速は地上とは異なる)で飛行機が飛んでいることを意味しています。
マッハ2の戦闘機というとすごく速い感じがしますが、速度の表記としては分かりにくいです。

わたくしは哲学について全くの素人なので、上の引用文を読んだ感想でしかないのですが、
マッハの考えには疑問点があります。感覚的なものって、そんなに信用できるでしょうか?
「思考」を排除して、感覚で捉えることができるもののみを観察した結果だけが科学的だとすると、
占星術はとても科学的な一面を持っているといえます(昔は占星術も立派な学問だったのでしょう)。
ホロスコープ上にある星の位置はとても正確なので、観察科学上の誤りはありません。
科学としての問題点は、地球が動かないことです。わたしたちにとって、事実がどうであろうと
感覚的にはやはり太陽が回っています。自分が回っているようには感じられません。ただし、
「地球は回っていない」という主張には大きな欠点があって、月に降りたった人には成り立ちません。
つまり、「地球は回っていない」と感じるのは、地球上にいるときという「限定つき」なのです。
感覚には錯覚がつきものです。錯覚を含めて感覚で受け取るものを真実というのならば、これは科学
というより、むしろ、宗教というべきではないでしょうか(宗教を否定しているわけではありません)。

しかし、「科学」にも不思議なものがあります。
例えば、「世のなかで起きる出来事は全くデタラメに起きるわけではなく、必ず何らかの秩序があり、
同じような条件のもとでは、同じ現象が繰り返されるはずだ」という主張です。
しかし、物事が起きるメカニズムに確証が得られていないと、単なる予想屋です。
ある周期で地震が起こることをつきとめたとして、どうして次も同じだといえるでしょうか?
しかも、大きな周期で起こる地震は分かりません。一般に、大きな地震は周期が長いので、
小さな地震の予知に成功し、人命を奪うような大きな地震は見逃してしまいます。
そもそも、周期のない地震だって起こりうるでしょ。
どちらが当たるかいい勝負です。地震学者と占い師は。
自然科学でもそうですから、社会科学にいたっては疑問なものがたくさんあります。
その典型例が、「なぜそれを普遍化できるのか?その理由を教えてくれ」といったものです。
「あらゆる一般化は間違っている。これも含めて。」
by マーク・トウェイン
「これまでそうだったんだから、これからもそうだ」は全く当てになりません。
わかりやすい例が、「昨年も一昨年もこれだけ株価が上がったのだから、今年も上がるだろう」とする
見方です。そう言われるとそうなのかと思ってしまいます。なぜか分かりませんが、「これまで株価が
上がってきたのだから、これからも上がるだろう」という意見は、「昨年、一昨年と、ここまで株価が
上がったのだから、今年は下がるだろう」という意見より説得力があるようです。
実証主義を貫くなら、期間を無限大に設定する必要があります。
子供の頃、おじさんが言ってました。「土地の値段は絶対に下がらない」と。
人間の感覚には時間的制約がありますが、真実には時間の制限はありません。
事実の積み重ねでは、「宇宙(地球科学では地球)がはじまって以来ずっとそうだ」といえるようなこと
でないと、「とんでも法則」ができあがってしまいます。

ここで示しているものは科学ではありませんが、科学においても、経験的に捉えることができない
形而上学的な実体を説明しようとする試みは、否定すべきでないように思います。
記事36-9には、「天の四象」と「地の四象」からグルーオンが生まれる図を示していますが、
宇宙の温度がさらに下がると「地」が振動しなくなり、「金」(陽)と「土」(陰)に分かれます。
その状態を示したものが下の図です(爻の順序は下から上であり、一番下の爻から
「初・二・三・四・五・上」と名付けられている)。初爻から「火」と「水」が場所を反転させながら、
上爻の「天」まで上昇していきます。「木」と「風」も交互に現れます。グルーオンとは異なり、
それぞれの爻は単独で素粒子になります。二爻は反ダウンクォーク、三爻はダウンクォークに、
また、四爻、五爻では「水」もしくは「火」が脱落して、それぞれ、陽電子、電子になります。
これで、グルーオンに次いで、ダウンクォークと電子が誕生しました。(物語は続く)


天地間のクォーク1



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書籍の紹介

龍女「みなみ」からあなたへの
不思議なメッセージ集
新感覚のファンタジー!!

書籍表紙

不思議の国の「みなみ」
 宇宙へつながる秘密基地

「みなみ」 今月のメッセージ

対馬・神津島ライン上に、
宗像三女神の長女、田心姫が
祀られている沖ノ島があるの。

プロフィール

舞尾 空

Author:舞尾 空
・性別:男
・年齢:46歳
・職業:サラリーマン
・血液型:O型

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